休職していた

1ヶ月間休職していた。

4月ごろからずっと体調が悪く、頻繁に突発した有給を取っていた。4月から所属が変わり、昨年よりもより責任が重い仕事を任せられていた。業務量は減ったがヘビーな業務を持つことになり戸惑うこともあったが、自分なりにやりがいを持って仕事をしていたし、自分が休職することになるなんて思ってもみなかった。

4月中旬ごろ、同期に「あなたの後輩が、あなたのいない飲み会であなたの悪口を言っていたよ」と教えられた。昨年1年、わたしなりに一生懸命OJTをした後輩だった。同期からそのことを言われた日は信じられないくらい泣いてしまった。友人に電話して話を聞いてもらって自分の中で落とし込んだつもりだったけど、どうしても受け流すことができずにいた。

想像以上に消費してしまい、体調を崩すことが多くなっていた。並行して、これまで仲良くしていた先輩ともトラブルがあり全く会話をしてもらえないような状況になっていた。その先輩が後輩と仲良くしておりよく遊んだりしているのを知っていたから、「これまでも自分がいない場所で悪口を言われていたのかも」という被害妄想に取り憑かれ、ふとした瞬間にしんどくなっては自宅で泣いていた。メンヘラの爆誕である。

これまで、会社での人間関係は良好だと思っていたし苦痛を感じたことはなかったが、ストレスが少しずつ積み重なっていたんだと思う。自覚もあるが、わたしは人間関係の不和に非常に弱い。過去のトラウマもあると思うが、「人にどう思われているか」という感情に左右されがちだ。見栄っ張りな性格も相まって、人によく思われたいという気持ちがとても強いのだと思う。

ただ、私情だし職場には持ち込みたくないと思っていたから、なるべく平気なフリをしていたし表面上には出していなかったと思う。業務を頑張りたかったし、結果も残したかった。職場の人間関係で疲弊しているなんて思われたくなかった。それでも、体調はストレスに比例してどんどん悪くなっていた。胃が痛いからご飯が食べれなくなって、ご飯が食べれないから体重はどんどん減っていった。

5月末、仕事中に突然胃痛で冷や汗が止まらなくなった。その日は午前中にモンスターを飲み、午後にブラックコーヒーを飲んでいたので胃痛に心当たりはありまくりだったけど、ここまで気持ちが悪くなることはなかったので早退して病院に行ったら、胃カメラを受けることになってしまった。胃カメラを受ける際にもいろいろあったのだが、意を決してカメラを飲んだ。

診断は逆流性食道炎だった。名前だけ聞いたことがあったけど、調べたら原因も症状もどれも当てはまっていてびっくりした。喫煙者だしカフェイン中毒だし飯食べたあとにすぐ横になるし、げっぷが止まらないのも食欲減衰も胃痛もどれも逆流性食道炎の症状に一致していた。

体調不良の原因がわかって安心したのも束の間、服薬しても体調が回復することはなかった。この間にも体重は減っており、いろんな人から「痩せた?」と言われることが増えた。人から言われるとだんだん気になるようになってきて、毎日体重計に乗っていた。医者にはストレスが原因なんじゃないかと言われたが、だからと言って仕事を休むつもりはなかったし、時間が解決するかなと思っていた。気がついたら、2月に受けた健康診断のときから5kg痩せていた。

6月中旬、業務のことで上司とぶつかった。自分なりに考えてとった行動が否定され注意され、涙が止まらなくなってしまった。今思うとそうとうメンタルがやばい女だし、そもそも会社の人間と揉めすぎである。ただ、このときの自分は本当にいっぱいいっぱいで、係体制でも負担が寄っていたように思うし仕事内容でも凹むことが多かった。仕事柄、他人に罵倒されることが多く、それはもう多種多様な暴言や中傷をされるのだが、今年度から案件がハードになったこともあり、よりありがたい(?)お言葉をいただくことが増えていた。

体調も悪く、業務もしんどく、人間関係もよくないというトリプルパンチで、上司に「ちょっとしんどいかも…」という旨を伝えたところ、「あなたにはいろんなことから逃げて欲しくない」「じゃあなにをしたいのか?」と言われ、いろんなことがわからなくなってしまった。

翌日、仕事に行けないと思った。「逃げて欲しくない」「なにをしたいのか」という問いの答えがどうしても浮かばなかった。わたしはどうして、決して高くない給与で、他人に罵倒されているのだろうか。この状況から逃げたいと思うことは悪なのか、自分は一体なにをしたいのか。咄嗟にメンクリを予約し、その日のうちに診断書をもらい会社に休職したい旨を連絡した。業務柄、休職する人もままいる職場なので、手続き自体は非常にスムーズだった。

診断書には1ヶ月休職と書かれていたので、一旦1ヶ月休むことにした。診断書は適応障害と書かれていたが、鬱状態よりもストレスでご飯が食べれなくなっていると思うのでまずは食生活から、ということで薬の処方は受けなかった。

やることも決まってなかったけど、実家に帰ることにした。親には1ヶ月休職することになったとだけ伝え、経緯については話さなかったが、すんなりと受け入れてもらえた。数年前、弟が退職ニート再就職を経験していたこともあり、ゆっくり休みなと声をかけてもらった。

最初の1週間くらいは胃痛が続いていたが、実家で三食ご飯を出してもらい、信じられないくらい体調は回復した。果物とか実家でしか食べれないし、人が作ってくれる食事は美味しい。人と喋ることも重要だなと思った。たばことカフェインも控えたことも大きかったと思う。2週目以降、友人に連絡して食事に出かけたり、車を運転したりするようになった。ここ数ヶ月引きこもっていたので出かけるのはすごく刺激になったしストレス発散になった。友人に休職した経緯を話したら、優しい声をかけてもらったり転職を勧められることが多くてありがたかった。2月以降見に行ってなかった宝塚を見に行ったり、友人がわざわざ有給を取ってくれたので平日にランチに行ったりした。大好きな観劇も買い物もできていなかったことを思うと、メンタルが弱っていると好きなことができなくなるというのは本当なんだなと感じた。家族ともたわいのない話をした。弟とはパチンコに行った。休職中にパチンコに行く女、狂ってて我ながら好き。仲のいい同期がわざわざ大阪まで遊びにきてくれて、一緒にUSJに行ったりもした。5年ぶりくらいに行ったけど超楽しかった。

休職中に遊びまわっていることについて、よく思わない人もいるんだろうけど、もうこんな機会はないだろうしと思って信じられなくらい遊んだし散財した。連休前に東京に戻ってきてからも遊んだ。

そして明日復職する。復職するにあたって、なにか答えが見つかったわけではないけど、退職を視野に入れて転職活動や資格取得はしたいと思っている。「なにがしたいの?」という問いに対して、答えは出なかったけど、今の仕事を一生続けたくはないとは思う。今の職種が好きだと思っていたしやりがいもあると思っていたから、自分がこういう感情を抱くのは不思議だけど、自分がやりたいことやできることを考えながら一旦働くか、という気持ちだ。

がんばります。